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宮島地域コミュニティからの日々の活動日記です。


by miyajima-c

宮島学園 2016年度餅つき・松明づくり

平成28年12月22日(木)、宮島学園の終業式後、「餅つき」と鎮火祭に向け、当日使用する「松明づくり」を行いました。

「餅つき」と「松明づくり」は、宮島学園PTAの行事として学園と共同で行われる恒例行事。

特に松明づくりは、年々つくり手や指導者など人手が不足しており、コミュニティ推進協議会では文化・交流部会を中心に事業の一環として毎年お手伝いしています。

今年は、朝からあいにくの雨…
更には海からの冷たい強風にあおられ、肌寒い中での開催となってしまいました。

急遽、会場を例年使用する屋外グラウンドからランチルームへ変更し、三味線の生演奏とともに伝統の「餅つき唄」を歌いながら、餅つきを始めました。

餅つき唄、三味線の演奏は、毎年、宮島芸能保存会の皆様によるサポートのもと、宮島学園の子どもたちが中心に行います。

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始めに、PTA会長はじめ役員の方々が杵で餅をこね、形を整えます。
ちっちゃな体で、照れながらも懸命に杵でつく1年生から、上級生のお兄さん、お姉さんに引継ぎます。

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餅つきの間は、三味線による素敵な音色を奏で、学園の参加児童及び生徒みんなが大きな声で伝統の「宮島餅つき唄」を元気いっぱいに歌い続けます。

「ハーヨイナ、ヨイナ」

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宮島幼稚園の園児たちも、餅をこねる姿に興味津々。

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できたてのお餅は炭火で炙り、PTA役員の方々により作っていただいたお手製のうどんに入れ、力うどんにして美味しくいただきました。温かいうどんが体にしみわたります。

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お腹いっぱいになった後は、いよいよ松明づくりの開始です。

学園の子どもたちは、一人ひとつずつ小松明を、地域コミュニティの方々から指導を受けながら作りました。
予め用意した竹に、束ねた7枚のそぎ(松明の土台となる割竹を巻く薄い板)で囲ったものを荒縄でくくり、長さ30cm程の松明に仕上げます。

作業開始に先立ち、当協議会 正木会長からは「鎮火祭」の由来等の説明を織り交ぜ、挨拶をいただきました。

また宮島学園 小松校長からは、
「終業式の際、皆さんに今年の漢字として『輝』を贈りました。様々な場面で頑張る姿から感じたので選びました。これからも輝いて、地域の力となってください。」

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初めて参加する学園の子どもたちは、一連の流れを、地域ボランティアの実演により手順を掴むことから始めました。見る目も真剣です。

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いつも苦労するのが、重要な技術の一つ、荒縄を結ぶ「男結び」という結び方。
今年は、約2週間前に行った男結び事前講習が功を奏し、参加した子どもたちは結び方がすぐ思い出せたようです。

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中には、上級生から下級生へ教える光景も目にし、まさに伝統文化の伝承です。

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地域ボランティアの方々も、下準備作業を利用してこっそり「男結び」を練習し、感覚を思い出していたみたいです。

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昨年以上に地域ボランティアの方々のご指導に多く参加いただいたため、更に行き届いた指導のもと、無事、児童及び生徒全員で完成することができました。

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また、体育館の前では、宮島町商工会青年部の方々がメインで大松明を作りました。
大松明は、長さが約3.3m、直径約30cm。直径は小松明の長さとほぼ同じです。
今年は中学3年生の男子2人とともに大松明の男結びにチャレンジし、力作業に苦戦しながらも協力して作業を進めました。

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最後に学園代表からPTA会長及び地域ボランティアの皆様へのお礼の挨拶がありました。

「ずっと『男結び』が苦手で、作業も消極的だったが、今日初めて、大松明づくりで『男結び』にもチャレンジしました。」

「今年で、学園での松明づくりが最後だと思うと、寂しい気持ちでいっぱいです。」

本音で語ってくれた言葉、敬意と感謝の心が伝わります。

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鎮火祭本番では、小学5年~中学3年の有志がこの大松明を担ぎ、嚴島神社の御笠浜一帯の参道を練り歩きます。
火難避けを祈りつつ、学園の大松明と児童及び生徒たちの小松明に無事に火がともる姿を見届けたいと思います。

大みそかの鎮火祭、それに向けた松明づくり。

子どもたちがこの体験を忘れず、次世代へ地域の伝統行事を大切に受け継ぎ、地域の皆さんとの調和を目指す宮島ならではの姿。
一人ひとりが「宮島の星」として、今年の締めくくりに学園を輝かせてくれました。
by miyajima-c | 2016-12-28 17:15 | 文化交流部会